どのAIクローラーにアクセスを許可すべきか?2025年完全ガイド

どのAIクローラーにアクセスを許可すべきか?2025年完全ガイド

どのAIクローラーにアクセスを許可すべきですか?

OAI-SearchBot、PerplexityBot、ClaudeBotなどのAI検索クローラーを許可することで、AIを活用した発見プラットフォームでの可視性を維持できます。一方、GPTBotやanthropic-aiなどの学習用クローラーは、コンテンツがモデル学習に使われるのを防ぎたい場合はブロックしましょう。どちらを優先するかは、ビジネスの優先度とAI検索での可視性とコンテンツ保護のどちらを重視するかによって異なります。

AIクローラーの役割と目的を理解する

AIクローラーとは、ウェブサイトから自動的にコンテンツを取得・収集するボットであり、AIエコシステムのさまざまな目的で利用されます。従来の検索エンジンクローラーが主に検索結果のためにコンテンツをインデックスするのに対し、AIクローラーは3つの異なるカテゴリに分かれ、それぞれウェブサイトの可視性やコンテンツ保護への影響が異なります。どのクローラーをrobots.txtで許可またはブロックするかを判断するには、この分類を理解することが重要です。

第一のカテゴリは、学習用クローラーです。これは大規模言語モデルの開発用データセットを構築するためにウェブコンテンツを収集します。GPTBotやClaudeBotのようなクローラーが該当し、体系的に情報を集めAIモデルの知識ベースの一部とします。一度コンテンツが学習用データセットに取り込まれると、ユーザーが元のウェブサイトを訪問しなくてもAIの回答に利用されます。最新データによれば、学習用クローラーはAIクローラー全体の約80%を占めており、帯域幅消費やコンテンツ収集の観点で最も積極的なカテゴリです。

第二のカテゴリは、検索・引用用クローラーです。これはAIによる検索体験や回答生成のためにコンテンツをインデックスします。OAI-SearchBotやPerplexityBotなどが該当し、ユーザーがChatGPTやPerplexityで質問した際に関連情報源を表示する役割を担います。学習用クローラーと異なり、検索クローラーはAIの回答内で引用やリンクとしてパブリッシャーへリファラル(参照)トラフィックを送る場合があります。AIを活用した新たな発見チャネルでの可視性を得るチャンスとなります。

第三のカテゴリは、ユーザー操作によるフェッチャーです。これはユーザーがAIアシスタントで特定のURLを貼り付けたり、ページ解析を依頼した時だけ作動します。リクエストがあった時のみコンテンツを取得し、ボリュームは非常に少なく、モデル学習には使用されません。そのため、コンテンツ保護の観点では問題になりにくく、ユーザー主導のやりとりに価値を提供します。

主要AIクローラーとそれぞれのユーザーエージェント

クローラー名企業目的学習利用推奨対応
GPTBotOpenAIGPTモデルの学習用ありコンテンツ保護ならブロック
OAI-SearchBotOpenAIChatGPT検索インデックスなし可視性のため許可
ChatGPT-UserOpenAIユーザー操作による取得なしユーザー操作のため許可
ClaudeBotAnthropicClaudeモデルの学習用ありコンテンツ保護ならブロック
Claude-UserAnthropicClaudeのユーザー操作取得なしユーザー操作のため許可
PerplexityBotPerplexityPerplexity検索インデックスなし可視性のため許可
Perplexity-UserPerplexityユーザー操作による取得なしユーザー操作のため許可
Google-ExtendedGoogleGemini AI学習用制御ありコンテンツ保護ならブロック
BingbotMicrosoftBing検索・Copilot混在検索可視性のため許可
Meta-ExternalAgentMetaMeta AI学習用ありコンテンツ保護ならブロック
AmazonbotAmazonAlexaおよびAIサービスありコンテンツ保護ならブロック
Applebot-ExtendedAppleApple Intelligence学習用ありコンテンツ保護ならブロック

OpenAIはChatGPTエコシステム内で3つの主要クローラーを運用しています。GPTBotはモデル学習専用のクローラーで、これをブロックすることで今後のGPTモデルへのコンテンツ取り込みを防げます。OAI-SearchBotはChatGPTの検索機能用のリアルタイム取得を担当し、学習データ収集は行わないため、検索結果での可視性維持に有効です。ChatGPT-Userはユーザーが特定のリクエストを行った場合のみ一時的にアクセスし、OpenAIはこのエージェント経由の取得は学習に使わないと明言しています。

Anthropicのクローラーストラテジーは、ClaudeBotが主な学習用クローラー、Claude-Userがユーザー操作用取得です。同社はクロール数に対してリファー回数が極端に少ないと批判されており、Cloudflareのデータでは期間によって38,000:1~70,000:1の比率とも報告されています。コンテンツ保護を重視する場合はブロック対象となりやすいです。

Googleのアプローチでは、Google-ExtendedがGooglebotでクロールしたコンテンツをGemini AI学習に使うかどうかを制御します。Google-Extendedをブロックすると「Grounding with Google Search」機能での可視性に影響しAI回答での引用が減る可能性がありますが、Google検索のAI Overviewsは通常のGooglebotルールに従うため、検索インデックス自体には影響しません。

Perplexityは2種類のクローラーを持ち、PerplexityBotは検索エンジン用インデックス構築、Perplexity-Userはユーザー操作による取得です。両者の公式IPレンジが公開されているため、管理者は正規リクエストを検証し偽装を防止できます。

Robots.txtファイルの設定

AIクローラーへのアクセス管理で最も基本となるのがrobots.txtファイルです。各User-agent行でクローラーを指定し、続くAllowまたはDisallowでアクセス可否を制御します。User-agent宣言に指示がなければ、通常アクセス許可がデフォルトとなる場合が多いです。

学習用クローラーをブロックしつつ、検索・引用クローラーは許可したい場合は、バランス型の設定が有効です。GPTBot、ClaudeBot、anthropic-ai、Google-Extended、Meta-ExternalAgentなどの学習用クローラーをブロックし、OAI-SearchBot、PerplexityBot、ユーザー操作型クローラーは許可します。この戦略でAIモデルへの取り込みを防ぎつつ、AI検索・発見プラットフォームでの可視性を維持できます。

# Block AI Training Crawlers
User-agent: GPTBot
Disallow: /

User-agent: ClaudeBot
Disallow: /

User-agent: anthropic-ai
Disallow: /

User-agent: Google-Extended
Disallow: /

User-agent: Meta-ExternalAgent
Disallow: /

# Allow AI Search Crawlers
User-agent: OAI-SearchBot
Allow: /

User-agent: PerplexityBot
Allow: /

User-agent: ChatGPT-User
Allow: /

User-agent: Perplexity-User
Allow: /

最大限の保護を目指す場合は、全AIクローラーをブロックする包括的な設定も可能です。ただし、この場合はAIを活用した発見チャネルでの可視性やAI検索からのリファラル流入を失うというトレードオフがあります。

また、パス単位で細かく制御することも可能です。例えば、パブリックなブログコンテンツだけは学習用クローラーに許可し、プライベート領域や機密情報はブロックするなど、柔軟な運用ができます。

Robots.txt以外の強力な保護方法

robots.txtはAIクローラー管理の出発点ですが、あくまでクローラーの善意に依存します。robots.txtを無視するクローラーや、ユーザーエージェント偽装による突破もあるため、より強力な技術的対策が必要な場合があります。

IP検証とファイアウォール設定は、AIクローラーを確実に管理する最も信頼性の高い方法です。主要AI企業は公式IPレンジを公開しており、OpenAI(GPTBot, OAI-SearchBot, ChatGPT-User)はopenai.com/gptbot.json, openai.com/searchbot.json, openai.com/chatgpt-user.jsonで、Amazonbotはdeveloper.amazon.com/amazonbot/ip-addresses/で公開しています。ファイアウォールで正規IPのみ許可し、それ以外のAIクローラー偽装リクエストはブロックすることで、制限突破を防げます。

.htaccessによるサーバーレベルブロックもrobots.txt非準拠のクローラー対策に有効です。Apacheサーバーで特定のユーザーエージェントに403 Forbiddenを返す設定により、robots.txtを無視するクローラーも排除できます。

CloudflareなどのWAF(Webアプリケーションファイアウォール)設定では、ユーザーエージェントとIP両方の条件を組み合わせた高度な制御が可能です。両条件を満たす場合のみ許可し、偽装リクエストは排除できます。

HTMLメタタグも一部クローラーでは有効です。Amazonなどはnoarchive指示を尊重し、該当ページを学習データから除外します。ページヘッダーに<meta name="robots" content="noarchive">を追加できます。

AIクローラーをブロックする際のトレードオフ

AIクローラーのブロック判断は簡単ではなく、可視性や流入への影響など大きなトレードオフを伴います。AIを活用した発見チャネルが拡大する中、ChatGPTやPerplexity、GoogleのAI機能で自サイトが引用されることで新たなトラフィックを得られる可能性もあります。検索クローラーをブロックすると、こうしたAI発見チャネルでの可視性や流入を逃すリスクもあります。

サーバー負荷や帯域コストも重要です。AIクローラーによる負荷は非常に高く、一部のインフラ運営者はAIクローラーブロックで帯域消費が1日800GBから200GBに減り、月額約$1,500節約できた事例もあります。大規模サイトでは経済的にも選択の意義があります。

本質的な課題は、学習用クローラーはコンテンツを消費し、ユーザー流入を減らす可能性がある一方、検索クローラーはAI検索体験のためインデックスを行い、流入をもたらす可能性があることです。アクセス制御の優先順位はビジネスモデルによって異なります。直接流入や広告収益を重視するパブリッシャーは学習用クローラーのブロックを、AI回答での引用や認知拡大を重視する場合は検索クローラーの許可を選ぶ傾向があります。

クローラーがブロック指示を守っているか確認する

robots.txtの設定はAIクローラー管理の第一歩に過ぎません。実際にクローラーが指示を遵守しているか、偽装クローラーがいないかの可視化も不可欠です。サーバーログ(Apacheなら/var/log/apache2/access.log、Nginxなら/var/log/nginx/access.log)を確認し、grepでAIクローラーパターンを抽出することで、どのボットがどのページにアクセスしているか把握できます。

ブロックしたはずのクローラーのリクエストが検出された場合、それはrobots.txtを無視している可能性があり、サーバーレベルやファイアウォールでのブロックが必要です。NginxやApacheのログでAIクローラーのアクセス状況を調べるには、以下のコマンドが使えます。

grep -Ei "gptbot|oai-searchbot|chatgpt-user|claudebot|perplexitybot|google-extended|bingbot" access.log | awk '{print $1,$4,$7,$12}' | head

偽装クローラーは正規のユーザーエージェントを名乗って突破を試みることもあります。誰でも自分の端末からClaudeBotを偽装し、クローリングリクエストを送ることが可能です。最も信頼できる検証方法は、リクエスト元IPが公式リストと一致するか確認することです。一致すれば許可し、違えばブロックします。

解析・監視ツールもボットと人間のトラフィックを区別する機能が進化しています。Cloudflare RadarはグローバルなAIボットトラフィックや活動状況を可視化し、サイトごとに不審なトラフィックを検知できます。AIクローラーは短時間に集中して大量リクエストを投げ、その後しばらく静かになる「バースト型」挙動が多く、人間の安定トラフィックとは異なります。

クローラーブロックリストの維持

AIクローラーの動向は非常に流動的で、新しいクローラーの登場や既存クローラーのユーザーエージェント変更が頻発します。効果的なAIブロック戦略を維持するには、定期的な監視とアップデートが不可欠です。サーバーログで"user agent"に"bot"、“crawler”、“spider”、“GPT”、“Claude”、“Perplexity"などが含まれるものを定期的にチェックしましょう。GitHubのai.robots.txtプロジェクトでは、最新のAIクローラーやユーザーエージェントリストが共有されています。

クロール解析を四半期ごとに見直し、新規クローラーのアクセス有無を確認しましょう。Cloudflare Radarなどでトラフィック傾向を把握し、robots.txtやサーバーブロック設定が機能しているかテストします。新規クローラーは絶えず出現するため、定期的なリスト見直しで追加漏れを防ぎ、最新の構成を維持することが重要です。

今後注目すべき新興クローラーとして、xAI(Grok)やMistralなどのブラウザベースAIエージェントがあります。これらはGrokBot、xAI-Grok、MistralAI-Userなどのユーザーエージェントを使用する場合があります。一方、OpenAIのOperatorのような一部AIブラウザエージェントは独自ユーザーエージェントを使わず、通常のChromeトラフィックとして現れるため、従来の手法ではブロックできません。これは今後、AIによるコンテンツ取得制御における新たな課題となります。

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